記事

三大欲求が満たされないとどうなる?~心と体に起こる変化(後編)~

三大欲求が満たされないとどうなる?~心と体に起こる変化(後編)~

こんにちは。前回は、「生理的欲求」と「安全欲求」が満たされないとどうなるかについてお話ししました。

今回は最後のひとつ、「社会的欲求」が満たされないことで起こる影響を中心に解説します。


社会的欲求が満たされないと…

社会的欲求とは、「人とつながりたい」「誰かに必要とされたい」「認められたい」といった、人間関係に関する欲求です。

私たちはどんなに衣食住が整っていても、「孤独」や「無視」される状態が続くと、心がどんどん疲弊していきます。

【起こる現象】

  • 孤独感・虚無感 → やる気の喪失・うつ状態
  • 人と比べすぎる → 自己否定・劣等感の強化
  • 存在意義が見えない → 生きがいの喪失

たとえば、SNSで誰からも反応がない、職場で意見を無視される、家族から関心を向けられない…。こうした状態が続くと、自己肯定感がどんどん削られていき、「自分はここにいていいのか?」という感覚に陥ります。

現代社会における社会的欲求の欠乏

現代は便利で快適な時代ですが、その一方で**“孤独の時代”**とも言われています。

  • テレワークで人との会話が激減
  • SNSでの比較・承認欲求の飢え
  • 核家族化による家庭内の孤立

これらの要素が複雑に絡み合い、多くの人が「見えない飢え」を感じながら日々を送っています。


最後に:三大欲求は“優先順位”ではなく“バランス”

マズローの欲求階層説では、三大欲求は下層に位置していますが、現代においては「どれも同時に、バランスよく満たすこと」が求められます。

一つでも欠けると、心身の不調となって表れる――。それほどに人間は繊細で、同時に多面的な存在なのです。


少しでも心当たりがあれば、自分自身の「欲求」が今どうなっているか、そっと見つめ直してみてください。それが、明日を少しだけ軽やかに生きる第一歩になるかもしれません。

スポンサーリンク
シェアする